認知症の症状のひとつ、幻覚について

認知症であらわれる症状は実に数多くの種類があります。そのひとつが幻覚です。

 

 

これは簡単に言うと、その場にはない物を感じる症状のことです。このように書くと、たとえばあるはずのない物が見えてしまう幻視を思い浮かべる人が多いかもしれません。しかしこれ以外にも、幻覚は五感すべてに該当する症状ですから、たとえば聞こえるはずのない音が聞こえる幻聴もこの中に含まれます。

 

 

認知症には様々な幻覚タイプがある

認知症には様々なタイプがあり、幻覚はその全てにおいて出てくる可能性があるとされています。しかし中でもレビー小体認知症では、比較的、多くの患者にこの症状が見られるとされています。

 

レビー小体認知症はアルツハイマー同様、脳の神経細胞に異常なタンパクが蓄積されることで発症する認知症です。原因は定かにはされていませんが、この場合、初期の段階から物忘れよりも本格的な幻覚を抱くことが多いと言われています。レビー小体認知症に限定されず、引き起こされる幻覚の程度は人によって異なります。また幻視と幻聴を同時に引き起こす人もおり、この場合、部屋の中でいない人に向かって一人、会話をしていると言う状態や、いない人と口論になり、暴力行為を引き起こしていると言う状態になる人もいます。

 

 

認知症の人も気づいている

認知症になると、自分の認知機能が低下していることを明確には理解できなくとも、何となく感じることはできるとされています。そうしたことで引き起こされるぼんやりとした不安、また周囲とのコミュニケーションがうまくはかれないことに対する不安や苛立ち、孤独感などがこのような幻覚を引き起こす要因のひとつだとされています。幻視や幻聴だと理解できれば、それらに対する不安は解消していきます。しかし認知機能が低下しているため、どうしてもそのことに対する理解が及ばないため不安が増幅して、結果としてより症状が進行していくと言うメカニズムです。

 

 

治療薬の副作用が原因の場合も・・・

また治療薬の副作用として出てくることがあるとも指摘されています。このような症状が見られた場合、否定は厳禁です。不安から来ていることを理解したうえで、本人を安心させることが何よりも重要です。